しつけよりも大切なこと_マンガでわかる 今日からしつけをやめてみた

2024-02-02

子どもにしつけは不要。
いい子に育てたいなら、親はしつけ呪縛から解放されよう。

ベテラン保育士監修の、全く新しい子育て本。
小さいうちにきちんとしつけなきゃダメ、、と思い込んでいませんか?

幼児の目に映る世の中は、大人が見ている世界とは違います。
親子ともにストレスをためて悪循環に陥るしつけ呪縛から、自分を解放してあげましょう。

ベテラン保育士と、虐待を受けて育ったイラストレーターがタッグを組んで、多くの親が直面する「しつけあるある」に挑みます。

●「ごめんなさい」が言えないうちの子、ほうっておいてもいいの?
●公共の場で騒がせておく親にはなりたくない!
●遊び食べと好き嫌いがひどすぎる
●やりっぱなし! 出しっぱなし! 整理整頓を教えたい
●友だちにやさしくできない、わがままなわが子
●すぐ手が出るのでグループ内で鼻つまみ者に
●毎日きょうだいゲンカにうんざり
●カッとしてつい叩いてしまう
●外出のたびに叱りっぱなし
●何度言っても聞かないので最後はブチ切れ……

どんな場面でもしつけなしで子どもが変わる、親の心得を教えます!

引用元:マンガでわかる 今日からしつけをやめてみた

本を読んで生活に取り入れた結果↓

我が子の異変

子育てって本当に大変で難しい仕事ですよね。

長く続くうえに、現代は孤独。

ゆえに、しつけに悩んでしまう人も多いのかなと思います。

虐待件数も年々その数を更新し続け、主たる加害者が母親であることから、これを読んでくださっているのもママたちが多いと考えて書いています。(パパもおk

かくいう私も悩める一人。

上の子が6歳になった今も日々、自分の育て方でいいのかを常に気にしてしまっています。

この本を手に取ったきっかけは、上の子からの

『わたしはじぶんがキライ』

『ママもわたしをバカだと思うでしょう?』

という言葉でした。

夏休み中の出来事だったのですが、頭を鈍器で殴られたかのような衝撃を感じました。

そんなセリフを口にしてしまうなんて自分の接し方がいけないんだと強く思い、理由を尋ねたところ、

  • いつもママやパパに怒られてしまう
  • ↑このことから)自分が失敗ばかりするバカに思える
  • お友だちとうまく付き合えてない

いくら否定をして、良いところが沢山あると伝えてもこの時の長女には届きませんでした。

だって私がしつけと言う名の否定ばかりをしていたから。

迷えるわたし

はやく出来るようになって欲しくて叱咤激励したつもりが…

親として正しくしつけているつもりが、長女を傷つけ続けていたこと。

そしてそれが、自尊感情を持てなくさせてしまっている現状がショックで堪りませんでした。

週5でワンオペ、実家はとおく頼れる人もいない状況に私も疲れ切っていました。

身支度が遅い、食べ終わるのに時間がかかる、片付けが甘い、手伝いをしない…

思い返せば些細なことで激昂し、意に背けば罰を与えたり脅迫したり、言葉にすると正気ではないのですが、必死で育てているつもりでした。

でも、厳しくしてもそれが実を結ぶどころか、悪化の一途をたどる親子関係。

どうしたら、大切なことを伝えて愛し合える関係を持つことが出来るのだろう…と藁にも縋る気持ちで手に取ったのがこの本でした。

構成としては、

あらいぴろよ先生の漫画で子どもの困った場面が紹介され、その解決方法が文章で紹介されています。

心に残った言葉や、見どころをご紹介して参りますね。

こちらの本以外にも参考になった本を記事最後に紹介しておりますので、気になる本があったらチェックしてみてくださいね。

しつけではなく押しつけ

ムダなのにしつけようとするのは、周囲の目があるからなのかもしれません。

2才の子が電車で大声を出すことを、今の世の中は許しません。

「しつけ」と称して、子どもがまだできないことを強要する時代だということです。

引用元:今日からしつけをやめてみた

著者は、保育現場に40年携わって来た大ベテラン、柴田愛子先生。

マンガ担当はあらいぴろよ先生。

ぴろよ先生の担当された女性の死に方という作品もとってもおすすめ。

タイトルには【しつけをやめてみた】とありますが、本当にやめてしまうということではありません。

良識のある大人に育てられれば、子どもも必ずまっとうな大人に育つと断言されている愛子先生の言葉に救われつつ、しつけで苦しくなってしまう親子を救う内容となっている本書。

しつけをしないことと育児放棄はまったくの別物で、好奇心や本人の発達を待たずして教え込むようなしつけは今日から、いや今すぐやめた方が良いというのが先生の主張。

本を読む前のわたし

だって色々教えてあげないと将来困るし…

心の成長を待たずして、社会のルールや生活スキルを繰り返し教え込むこと=それは調教に近い行為であると。

色んなことがやってみたいと自我が強くなる2歳代からしつけをし始める親が多いそうですが、この年齢の子に社会規範や常識はほぼ分からないと先生は説きます。

だからできなくて当たり前。

そしていたずらや乱暴に見える、大人からすれば一見無駄な行為も、子どもにとっては発見や探求の真っ最中だということがあります。

大人の我々にも経験があるのではないでしょうか?

階段やソファなどから飛び降りたらどうなるのか、有刺鉄線のついたフェンスに上ってみたり障子にはもれなく穴を開けたし、落ちてるものを拾って食べたり、なんでも投げてみたり…。

私は空き家や廃墟みたいなところも大好きで、気になる場所へはどんどん探検に出かけるような子ども時代でした。

だからこちらの声が届かないとか、気になるものに向かってまっしぐらというこの気持ちもよく分かる。

というか、覚えがあるに近いでしょうか?

この年代のこの熱中や探求心、のちのち学力が後伸びする物凄いパワーになります。

探求心は生きる軸になる

大人の都合でつくられた正論の押しつけは、子どもの心をしぼませます。

子どもの内面が育ちません。

しつけのいちばんの問題は、そこにあると思います。

引用元:今日からしつけをやめてみた

子どもは大人よりも人生経験が浅く、何も知りません。

だからこそ、着替えや歯磨き、早寝早起きといった生活スキル、公共の場では静かにする、人に会ったら挨拶をするといった社会的スキルを身に付けさせたいわけですよね。

なにも出来ないままじゃこの子が嫌われたり困ったりするんじゃ?と想像するからこそ、先回りして色々教えてあげるわけです。

しかし、親の言うことを聞かないように見えて頭の中では色々考えていたり、着替えや食事を摂らないのも子どもなりの考えがあってのことと先生は説きます。

その意欲に蓋をし、親の言う通りに行動させることで、生きる意欲や学ぶ意欲を奪う弊害が起こります。

生きるのが楽しい、楽しみを見い出す軸を失うとどうなるのか?

子どもはありのままの自分では愛されないと悟り、必死になって取り繕うか、他者が承認してくれる環境に身を置くことにつながってしまうそう。

端的にいうと、親子関係がより悪化したり、他人の評価や目でもって生きるように。

そして高度かつ複雑に発達した現代は、大人に合わせて作られた社会。

子どもらしさどころか、子どもそのものが許容されないような場面がとっても多いと筆者も唱えています。

無関心なのに厳しい。

温かいおじちゃんおばちゃんに助けられた経験がある方もいれば、泣けば睨まれたり怒鳴られた経験を持つ方も多いのでは?

私もどちらも経験があります。

子どもが子どもらしく生きる時代を大人の知恵と工夫で乗り切り、子どもの発達を手助けしてあげようというのが本書の狙いだと感じました。

わたしみたらし

公園でさえ禁止事項の多い日本…。

とにかく安心感を

現代人はせっかちです。

「早いうちにちゃんとしつけないと、まともな人にならないのでは?」と不安なようです。

(中略)

まったく無防備で自分の力だけでは生きていけないこの時期に、命を守ってくれる人がいる安心感。

危険にさらされない安心感。

愛されているという安心感。

おなかが満たされる安心感。

そういう安心が無条件で与えられること。

それが貯金のように心に積み立てられ、その人の魂を一生支えてくれる、そういう意味だと思うのです。

引用元:今日からしつけをやめてみた

子どもが5歳の時に、計算ドリルをさせていてふと思ったんですよね。

勉強ができることは大事だけれど、人や物を大切に出来ない子にはなって欲しくないなぁと。

ちょうどその頃、子の通う幼稚園では、虫がキライな子は踏みつけたり、気に食わないことがあるととにかく殴る子がいると聞いて、自分が育児で何より大切にしたいのは、思いやりだなと気付いたのです。

著者いわく、暴力を振るってしまう、乱暴をしてしまう子の奥底には、

  • 気持ちを言葉でうまく表現できないもどかしさ
  • イライラしてしまうから手が出る
  • もっと奥底には寂しさがある

と書かれていました。

どんなに学力が高く、テストでいい点を取る子でも虐めるこは他者を平気で傷つけます。

東大に入れても自殺する子もあれば、官僚や位の高い職について悪事を働く人もいます。

しつけで行儀よく育てること=目で見てわかる成果にばかりとらわれないで、目の前の子はどういう人間なんだろうという観察、その子に合わせた声掛け、何より深い愛情が大切。

ということが繰り返し唱えられています。

ハグを習慣にしはじめたわたし

親からの無条件の愛は子の人生の土台

よかれと思って繰り返し何かを伝えることがどう有難迷惑かは、子と自分じゃなくて実母や義母から自分が何か言われたとしたら?と置き換えるとよく分かります。

子どもに『挨拶くらいできないと恥ずかしいよ』

と自分が言ったとして、同じセリフを実母や義母から言われたらどうですか?

私は強い抵抗を感じます…。

あと、『また忘れ物したの?』というセリフを自分が言われたとしたら?やっぱり何となく嫌ですよね。

親の立場になると子は人生経験や精神的に圧倒的に弱者なので、色々言いやすいんですよね。

自分が言ったセリフをそのまま誰かに言われたと想像すると、より思いやりを持てるかもしれません。

私はこれでだいぶ冷静になれました。

長くなりましたが、

  • しつけで子どもを変えようとするから親子関係が悪くなる
  • 公共の場の振る舞いは自分基準でOK
  • どんなに偏食で片付け下手でもそのまま大人になるわけじゃない
  • 叱ってしつけるより褒めたおす
  • 思いやりをもってもらうには
  • 兄弟げんかの時に親がすること、しなくていいこと
  • カンシャクを起こしたら?

などなど、子育ての困った場面に助かる考え方が満載でした。

対象年齢は生まれてから就学前くらいまで。

しつけに振り回されずに、一生のうちで一番可愛い時期を思い切り可愛がろうと肩の力が抜ける一冊でした。

ママも子どももハッピーになる!がんばらない子育て

2万組の親子と接した臨床心理士である著者いわく、

  • 物事を完璧にこなそうとする人が多い
  • 上手くいかない時に自分を責めてしまう人も多数

子どもを怒鳴りつけてでも物事をすべて自分の思う通りに行かせたいのか、出産前と同じ水準で家事がしたいのか、

自分がどんなことにイライラしてしまうのかを十分に理解する

ことで親子関係を見直すことができるという著者の視点に救われます。

『あなたがどんな姿であろうと、無償の愛情を持っているのはむしろ子どものほう』

という言葉も素敵でした。

子どもの視点に立ってみることで、自分自身を大事にしようと思えるし、ありのままの自分を認める=ありのままの子どもを受け入れることに繋がるという視点は、育児には不可欠だということを教えてくれた本です。

モンテッソーリ流 声かけ変換ワークブック

穏やかに声掛け出来ない&傷つけないためにはどうやって伝えたらいいか分からなかった時に手に取った本。

子どもがもっとチビちゃんの時に出会っていたかったと強く思った内容満載。

子どもは大人の支配下にある存在ではなく、対等であること、尊重や尊厳がとっても大事だと知れた本です。

ついつい育てられたように育ててしまいますが、価値観のアップデートや、子どもの発達はよく知っておいた方がいいな…。と感じる本でした。

シーン別に、どんな言葉をかけるべきか、その意義や効果が分かりやすくて読みやすい。

まんがでわかる 自律神経の整え方

自分の苦しみの原因が「誰かのせい」だと考えてしまうと

いつまでたっても苦しいままです

でも自分でなんとかするしかないとあきらめたら

逆にストレスは消えるんです

引用元:まんがでわかる 自律神経の整え方

『どうしてもイライラしてしまう!』

『自分の気持ちをコントロールするのって難しい!』

と、育児以前に自分に対して色々悩んでいた時に大変参考になった一冊。

夫の帰りが早ければ、実家がもう少し近かったら、そもそももっと寛容な人間だったら…

とか、今の自分には無いものがあれば幸せになれるハズと考えていた頃はストレスフルでした。

この本に書かれていることは子どもの頃に親や先生に言われるような当たり前のことばかりで、その当たり前から遠ざかるほどに、自律神経は乱れて様々な不調へつながるんだなぁと参考になりました。

  • ニッコリと口角を上げる
  • ゆっくりと動く&喋る
  • 深呼吸

などなど、努力も技術も要らないメソッド満載!

首の角度やコリやイライラだけでも調子が変わるなんて眼からうろこ、、

おすすめ記事